ビジネスホンが故障してしまったときに見たほうが良いところ

通信業界で働いていた時に、お客様から『電話が繋がらなくなってしまったので、すぐに直しに来てほしい。』という障害の連絡を受ける場合がありました。

工事人を手配すると費用が掛かる場合もありますので、なるべく電話の段階で対処できないかと、ヒアリングを行い対応することが多かったのですが、今回はそのような保守業者がいない企業や、導入した業者が分からなくて困っている方もいらっしゃるかと思いますので、工事人に依頼する前に見たほうが良いところを書いていこうと思います💡

もちろん、保守業者がいたり導入した会社が分かっている場合に関しては、まずそちらにご連絡をしてみてください

◇ビジネスホンの故障 原因は?

まず重要になってくるのは切り分けです💡
簡単にいうと、どこからどこまでは使えていて、どこからどこまでが使えていないかを見つけることです。

お客様が出来る障害対応は、ここが全てだというくらい大切だと思います☆

◇全てのビジネスホンが使用できない

お客様が1番パニックになるビジネスホンの全不通。
おおよそのパターンは下記になるかと思います。

  • 全ての電話機の電源が落ちてしまっている。
  • 電源は入っているが、電話の受け掛けが出来ない。

全ての電話機の電源が落ちてしまっている。

こちらは何かしらの理由で、主装置ので電源自体が落ちてしまっている可能性が高いです。

ビジネスホンというのは基本的に下記のように接続されています。
つまり、全ての電話機が落ちてしまっているということは、電話機側では無く、もっと基となる部分に原因がある可能性が高いのです。

何故か意外と見落としてしまうようで、見てみたら主装置の電源が抜けているだけだったということが、よくありました。

電源に問題が無い場合は図の赤の部分である【内線ユニット】が故障している可能性、もしくは【主装置本体】が故障している可能性が出てきます。

もし、受付電話などがある場合にはビジネスホンと違う種類の内線ユニット(単体ユニット)から接続されていますので、そちらが使用できるかを確認してみてください。

受付用電話の使用が出来るが、ビジネスホンの使用できないという場合は、高い確率でビジネスホンの内線ユニットが原因と言えるでしょう。

主装置の再起動(電源ON/OFF)で直る場合もありますが、それでも改善しない場合は機械を交換するか、修理をすることが必要になってきます。

電源は入っているが、電話の受け掛けが出来ない。

次に電源は入っているが、電話の受け掛けが出来ないというパターンです。
先に言ってしまうと、このパターンは業者を呼ばないといけない可能性が極めて高いケースとなっております。

もう1度先ほどの図を出します💡

電源自体に問題が無いということなので、赤色の部分【内線ユニット】もしくは【主装置本体】が故障している可能性が高いです。

主装置の再起動(電源ON/OFF)で直る場合もありますが、それでも改善しない場合は機械を交換するか、修理をすることが必要になってきます。

もし、受付電話などがある場合にはビジネスホンと違う種類の内線ユニット(単体ユニット)から接続されていますので、そちらが使用できるかを確認してみてください。

受付用電話の使用が出来るが、ビジネスホンの使用できないという場合は、高い確率でビジネスホンの内線ユニットが原因と言えるでしょう。

◇一部のビジネスホンのみ使用できない

例えば、15台のビジネスホンを使用しているとして、その内5台は使用できるが10台は使えなくなってしまっているというパターンです💡

この場合は内線ユニット側に問題がある可能性が高いです。

上の図でいう赤の部分です。
内線基盤は電話機のメーカーや型番にもよりますが、最大で8台、10台など取り付けられるビジネスホンの数が決まっています。

一部の電話機が使用できているということなので、主装置全体の故障は考えづらく、1枚の基板のみ故障している可能性が高いのです💡

主装置の再起動(電源ON/OFF)で直る場合もありますが、それでも改善しない場合は基盤の交換が必要になってきます。

◇ビジネスホン1台だけ使用できない

複数ある中のビジネスホン1台だけ使用できないケースです💡

この場合は、主装置・基盤等の可能性よりも、ビジネスホンに近い部分が故障している可能性が高いです。

また、先ほどと同様の図を出したいと思います💡

他の電話機が使用できているということなので、内線ユニットから先の障害の可能性が高いことに気が付くと思います。
(ユニットには線が差さっている箇所があり、そこの接触不良の可能性もあります。)

ここでいう青い線の部分、機ヒモと呼ばれる電話機の線ビジネスホン自体の故障が考えられます。

電話機の裏を見ると、機ヒモが差さっているかと思いますが、そこを抜いて他の電話機と入れ替えてみてください。
それで使用出来れば、ビジネスホンの問題では無く、線が原因の可能性が高いです。

反対に、入れ替えたビジネスホンが使用できない場合にはビジネスホンが原因の可能性が高いということになりますので、その場合は業者を呼んだところで解決できません。
新たに同じビジネスホンを購入するという選択肢が出てくるかと思います💡

ビジネスホンの裏面に型番が書いてありますので、そちらをお調べすると直ぐに見つけることが出来ると思います。

◇一部の外線から電話の受け掛けが出来ない

ビジネスホン自体はなんの問題も無いが、受け掛け出来ない回線があるというパターンです💡

この図で言うと、主装置よりも左側に問題がありそうですね!

こうなってくると黄色の部分の【外線ユニット】もしくは【回線自体】という可能性が高くなってきます💡

外線ユニットも内線ユニット同様に、収容できる回線数に限界があります。
これもメーカーや型番によって異なるのですが、4回線だったり8回線だったりします。

一部の回線が使用できているということなので、外線ユニットの1つが故障している可能性が高いと思います。

主装置の再起動(電源ON/OFF)で直る場合もありますが、それでも改善しない場合は機械を交換するか、修理をすることが必要になってきます。

それ以外としては、あまりないケースですが回線自体に原因があるケースです💡
こちらに関しては、ご契約中の電話会社に問い合わせてみたほうが良いです。

受話器を上げて【116】に発信すると、契約中の電話会社に繋がるかと思います💡

◇受付用の電話機だけ使用できない

ビジネスホン1台だけ使用できないケースと同様だと思われがちですが、異なります💡

ビジネスホンに繋がっているユニットと受付電話機のような単体電話機に繋がっているユニットは種類が違っています。
ビジネスホンと入れ替えてみても、信号が違いますので使用できません。

複数の受付電話機もしくは家庭用の電話機があるのであれば、差し替えてみることで、電話機側の問題かどうかを確認することが出来ますが、無い場合は切り分けることが出来ません。

従って、そのユニットが原因の場合もあれば、線が原因の場合もあれば、受付電話自体が原因の可能性もあるという状態になります。

受付電話機に接続されている機ヒモの抜き差しや、主装置の再起動(電源ON/OFF)で直る場合もありますが、それでも改善しない場合は業者を呼んだほうが良いかと思います。

◇FAXだけ使用できない

上記の受付用の電話機だけ使用できないケースとほとんど同じになります。
1つだけ違うところを言うと、FAXの線が主装置から繋がっていないケースです💡

上記の図のように主装置から接続されている場合は同じ対応になるのですが、FAX回線が主装置を通してないケースに関しては回線側の問題の可能性も出てきます。

主装置から接続している場合は受付用の電話機だけ使用できないケースと同様です。
接続されている機ヒモの抜き差しや、主装置の再起動(電源ON/OFF)で直る場合もありますが、それでも改善しない場合は業者を呼んだほうが良いかと思います。
もちろん、FAX側が原因の可能性も十分に考えられます。

◇まとめ

他にも細かいパターンはありますが、全て書いていくとキリがないので、この辺りにしておこうかと思います。

いずれにしても、機械が完全に故障してしまっている場合は直すということは限りなく難しくなってきます。

しかしながら、切り分けをすることで改善させることや、一部の購入のみで済ますことが出来る場合もありますので、参考にしていただければ幸いです。

一部の故障が見られた場合は、機器からの合図だと思ってください。
あまりに長く使用しているビジネスホンの場合は交換したほうが良い時期に来ているということですね!

賢く購入すれば、思っているほど高い費用を掛けずに入れ替えることも可能になってくるかと思いますので、是非検討してみてください💡

私自身、ビジネスホンの販売は行っていません。
紹介くらいは出来ないことも無いとは思いますが・・・

なにかご不明点等ある場合は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
出来る限りの対応はさせていただきます。

それでは、貴社の繁栄を心よりお祈り申し上げます。

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